開港150年を間近に迎える横浜の街は独自の歴史と文化を育んできた。しかし、その変貌のスピードは、日常の生活とかけ離れた世界のように速い。歴史的建造物のみならず「記憶の都市空間」である景観スケールが、幻のように消失してしまう様を、私たちは幾度となく見てきた。ちょうど、次の演算のためにメインメモリのデータをクリアするように。 都市の創造とは、構造物を建てることではなく、空間に満ちたエネルギーをつくることだ。アイデンティティの上に創造性が成り立ち、クリエイティブな循環のサイクルが都市を活性化する。リノベーションによる都市再生が新しい横浜を創り出す。私たちは、消失しない記憶、ストレージユニットの中に、街を創らなければいけない。 私たちは、横浜のさまざまな文化資源を有機的に統合し、地域の新しい情報環境の創出を図ることにより、市民が自分たちの街を知り、自分たちの手によって街をつくり、育てていくという熱意に賛同し、その足場つくりを受け持ちたいと考える。